糖尿病ってどんな病気?
糖尿病とは、血糖値が慢性的に高くなる病気です。
血糖とは血液中のブドウ糖を意味していて、その濃度を血糖値と言います。
血糖値が高くなっても最初は自覚症状がほとんどないのですが、なぜ病気として病院に通院して治療しないといけないのでしょうか?
実は、年単位で全身の血管が痛んで、からだの様々な部分に悪影響(合併症)を引き起こすことがわかっているのです。この合併症が出てくることや悪化することを予防することが糖尿病治療の主な目的になります。
ところでなぜ糖尿病になるのでしょうか?
遺伝的な原因に、慢性的な食べ過ぎ(特に脂っこいもの)、運動不足、肥満、ストレス、加齢などの原因が加わることで糖尿病になります。日本人はもともと欧米人に比べて、糖尿病になりやすい傾向がありますが、特に家族(親、兄弟、姉妹)に糖尿病の方がみえる場合には糖尿病になりやすい体質を受け継いでいる場合がありますので注意が必要です。
では、糖尿病かもしれないと思ったらどうすればよいのでしょうか?
まずは、クリニックなどで採血検査をしてもらって、現在の血糖値の状況をチェックしてもらう必要があります。血糖値の異常は糖尿病予備軍と言われる境界型糖尿病と糖尿病に分けられます。境界型糖尿病であっても早めの治療開始により糖尿病発症を遅らせることが可能です。
糖尿病の治療方法は何ですか?
①食事療法
糖尿病治療の1番大切な治療方法になります。
食事は日々の生活の一部になるため、無理なく継続可能な方法で、生活スタイルにあった食事療法のポイントをおさえることが重要です。
②運動療法
多忙で運動する時間がとれないという方は日々の生活の中で動く量を増やすこと(例えば、エスカレーターでなく階段を使ったりなど)でも効果があります。
③薬物療法
飲み薬と自己注射に分かれます。注射と聞くと抵抗がある方もみえると思いますが、最近の自己注射用の針は細くなってきており、自己注射のやり方も非常に簡単になってきています。また、飲み薬は以前に比べて種類が格段に増えてきているため、お一人おひとりにあった薬剤を提案しやすくなってきています。また、食事療法や運動療法を実行して、生活習慣を改善すると薬剤を減量することが可能な場合もあります。